Rollei Retro 80sをAdox FX-39Ⅱで現像した

どうも、キムです。
 
先日のモノクロ試写編の続きです。

 

www.film-photo-daigakusei.work

 あそこに載っている写真の裏話?(現像の話)を今日はしようと思います!

 

目次

 

新たなステージへ
Kowa Sixを譲っていただいてから、新しい試みをしようと思っていました。
新たなカメラを手にした状態で、使ったことのないフィルムや、使ったことのない現像液、現像方法などに挑戦して、自分なりの表現や世界観をつくれたらな、と。
それでフィルムをRollei Retro 80sに設定し、現像液にAdox FX-39II をチョイスしてみました。
きっかけは、完全にSilversaltさんです。いつもありがとうございます。

www.silversalt.jp

FX-39IIが「ビギナー向けおすすめ現像液3選」に入っていて、以前から気になっていました。
技術や知識が伴っていないのに「もう俺はビギナーじゃねぇ!」ってほざいているの、ダサいですしね。
それで、FX-39IIのページを読むじゃないですか。そしたらそこにこう書いてあるんですよ。

 開発まで40年を要した伝説の現像液!

 

「それ、どんなもんよ!笑」ってなりません?笑
それで試したくなっちゃって、そのままGo!です笑。
作例にはRetro 400sが載っていましたが、僕はロースピードの方が好みなので、80sにしたというわけです。
 
現像
フィルムをダークバックの中で取り出して、リールに巻くの、ちょっと難しかったです。というのもフィルムベースがかなり薄かったからです。
Tri-Xの方がやはりベースが厚く、その分、巻きつけるのは簡単ですね。
それが終われば、現像プロセスということになります。
 

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FX-39II外観
現像液はこれですね。今回テストということで、小瓶の100mlの方を買いました。大体タバコのボックスサイズくらいですね。
現像するときに気づいたんですけど、希釈が1+9で、ブローニー現像は500mlの処方液が必要なので、半分の50mlも一回で使うんですね。
もうあと一回分しか残っていません笑。
 
液体タイプは便利ですね。
今まで粉末タイプの現像液しか使ってこなかったので、その便利さに驚愕しました。
そもそも粉末タイプはstock(原液)がないんですもんね。
しかも原液をつくる温度は50°とかなのに、処理温度は20°です。
だからその日につくって使うのは割に面倒なんですよね。
この便利さに慣れたら粉末タイプには戻れないです笑。
 
現像液をタンクに入れて、攪拌の8分が終わって、廃液を出してみたんですけど...
 

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廃液(現像液)
こんな色。これまで現像も割とやってる方だと思うんですが、ここまで色出たのは初めてだったので、びっくりしました。
しかも、停止液にもうつるくらいなんですよね。
 

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廃液(停止液)
そう考えると、けっこう濃い現像液の廃液ですよね。
もろもろあって、無事、現像が終わりました。
 
次の日、取り込もうとしたら、かなりカールが激しかったです。
急にネガを乾燥させるとカールしてしまうと聞いて、お風呂沸かしたあとに必ず取り込むようにしています。
これまでカールさせたのはそれによってかほとんどありません。薄いフィルムだからですかね?
ベースが薄いフィルムは簡単にカールがつきがちと思い込んでしまっています。
もう少し気を付けないといけないみたいです。
 

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くるんっ
カールが激しいと、端っこのコマがプリントしにくいんですよね。今回もめっちゃ苦戦しました。
 
プリント編へ続く!
 
こんな感じでやってみました。
Rollei Retro 80s @ 50 in Adox FX-39II(1+9)
8min(30 / 60 / 3)20°
 
今回のフィルム

Kowa Sixで試写!Rollei Retro 80s編!

どうも、キムです。
 
前回の記事で、Kowa Sixのカラーフィルムの試写を載せました。

 

www.film-photo-daigakusei.work

 今回はモノクロ編です。

 

目次

 

本編
フィルムはRolleiのRetro 80sを選びました。これまでいろんなフィルム使ってきたのですが、実はこのフィルムは今回が初めてです。
「赤外フィルムなんでしょ?」みたいな先入観がずっとあったからです(実際には違う)。それを取っ払って使ってみました。
代々木公園に行ってきましたが、またあいにくの曇り笑。ホント曇りが多い...
 

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外箱

 

代々木公園の河津桜をバックに撮りました。銀色の外箱がおしゃれですね。

 

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中のビニール

 

ちょっと紙みたいな質感で、無地のビニール袋でした。

 

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フィルム

 

フィルム自体はこんな感じで、Kodakのフィルムに近い仕様ですね。あれ、フジのフィルムと違って開けにくくないですか?笑。シールが剥がれにくくて笑。

 

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Nikon FM / Micro-Nikkor 55mm f2.8 / Fujifilm C200

 

撮影しているところをパートナーが撮ってくれました。周りからしたら「あの人、何撮ってるんだろう」って感じですよね笑。

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木肌を描写する

 

それで撮った写真がこちらです。桜だと思うんですが、割と良い質感出ていませんか?個人的には気に入っています。
階調が豊かで、樹木の繊細でかつ力強い外皮を克明に描写できていると思います。構図や良い写真かどうかは棚に上げて笑。
 

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噴水池
 

枝ぶりもシャープですね。噴水も繊細に水しぶきが写っています。池もツヤ感となめらかな描写ができていると思います。

 
撮影後自宅で現像して、後日暗室に行ってプリントしてきました。その話はまたします!
この2枚はそのプリントをスキャンしたものになります。
セブンイレブンのスキャンなので、線が入ってしまっています。本物のプリントには入っていません。
190309追記 : EPSONのGT-X980でスキャンし直しました。
 
他サイトを見てみる
かわうそ商店さんでは

柔らかな光や曇天下での階調に目を見張るものがあります。

と記載があります。

kawauso.biz確かにその通りだと思いました。

そして同じく”ハイコントラスト”とも記載があります。

 

また、自家現像や自家プリントしている人なら愛用しているSilversaltさんでは

Retro80Sは、ミドルトーンのコントラストが高いため、ミドルトーンのコントラストが低いシーンの撮影に最適です。

と書かれています。
 

www.silversalt.jp今回は曇りだったので、コントラストの高い状況で撮影できませんでした。次回使えるようなタイミングがあればまた紹介します!

 

そして教科書的存在、東京オルタナ写真部さん。

tokyoaltphoto.com「伝統のアグファを引き継ぐ超正統派フィルム」というカテゴリに収められています。

なだらかな階調と美しい粒子。クラシックなトーンが印象的なフィルムです。

と紹介されていますね。
 

 

まとめ
総合して考えると面白いフィルムですよね。コントラストの弱い状況下では階調が豊かで、コントラストの強い状況下では詳細なライトとシャドウ。そして基本的になだらかな階調を有していて、粒子感も美しい。良いフィルムですね。
僕は黒がきっちりと締まっていて、白が抜けるようなハイライト、粒感が視認できる少し大きめの粒状性が好きなので、かなりアリでした!これからのメインフィルムになりそうです。
次回は現像・プリント編です!
 
今回の写真
Kowa Six / Kowa 85mm f2.8 / Rollei Retro 80s
 
今回のフィルム

 

 

 

 

 

190416追記

どうやらSilversaltさんの方で、Retro 80sの紹介文が誤っていたようです。引用文とまとめの文章を修正しておきました。

Kowa Sixで試写! Pro160NS編!

こんにちは、キムです。

 

頂いたKowa Sixで、先日試写をしてきました。
頂いた時のお話
フィルムはとりあえずPro160NSです。
よく行く写真屋さんは現像機を置いていないので、フジのラボ送りになります。そこでブローニーはスキャンをしてくれないので、同時プリントをお願いしています。そのプリントをスキャンしてデータ化という流れを取っています。
 
試写の日はあいにくの曇り空。関東圏は最近天気悪いですよね…
結局、あまり気が進まなく、試写も2回に分けて撮り終えました。

 

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藤沢駅の東海道線ホーム


うーん。どこにピント合ってるんだろう。しかもちょっとブレてる?下手な写真ですね。次!

 

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途中に撮った梅

 

これも、うーん笑。ピントも甘くて、構図もパッとしないですね。次!
 

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素敵な笑顔

 

若干ピントも甘くてブレていますが、よく耐えてくれた方だと思います。これ、室内で暗いのにISO160ですし、エレベーターで降りている途中に撮ったものなのでめっちゃブレるかなーと思っていたのですが、なんとか耐えてくれました。逆にふんわりした感じになっていて、女性ポートレートには良かったかもしれません。Pro160NSって若干、アンダーだと色変わりますね。ポートラやPro400hだとあまり変わる印象ないんですが。それでも好きな1枚です。
 
それで結局、天気も悪く、試写をやめました。
以下、別日の写真です。
 

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実家にて
 
たまたま実家に帰る予定があったので、その機会に実家の写真を撮ってきました。レース越しに柔らかい光が入ってきて綺麗でした。
うん、気持ちのいい光です。でも平行が取れていないですね。6x6の洗礼を受けた気持ちです笑。ウエストレベルファインダーで左右逆に目には写りますし、まだ慣れていないです。
 

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問題の一枚

 

直前の写真を別の角度から撮った写真なんですが、○で囲った点、何か映り込んでいますよね。なんだこれ。初めネガにホコリみたいなゴミが付着していてそれがプリントされた時に転写されちゃったのかなと思ったんですが、ネガにも写り込んでいるんですよ。つまりカメラ側の問題かな、と。
ありがたいことに写真屋さんの方が、フジのラボの方に相談してくれて、やっぱりカメラ側の問題じゃないかって。フィルム室の劣化の可能性もあるとのこと。久しぶりにカメラを出したから、かなりゴミが入り込んでいたんですかね。おっちゃんが言うには山にも持って行ったそうですし。
実はこの現象、この1枚に限ったことじゃないんですよ。他の写真もよく見てみると、目に付く箇所が何点か。このフィルムが現像から返ってきてから、めっちゃブロワーでプシュプシュしました笑。
とりあえず様子見で、あまりにもゴミ問題がひどかった場合にはどうするか考えようと思います。
 

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Kowa Sixと言ったらこんなイメージ
実家に帰って、入院中の姪のお見舞いに行きました。その時の1枚です。感染症に罹って、とってもブスッとしています。全然笑わなかったんです。でも可愛かったです笑。
この写りが個人的には、Kowa Sixぽいです。抜けの良い、爽快なボケ感。明るく心地の良い光。その分、余計なものが入ったのがもったいないですね。これから改善していきます。
 
まとめ
Kowa Sixで初めての撮影をPro160NSで行なってみました。初めてのスクエアでかなりうまくいかなかった部分は多かったです。ゴミ問題も懸念材料の一つです。それでもやはり、光を多く取ってあげた時のボケ感は堪らないものがあります。これから期待でいっぱいです!
ではまた!
 
今回の写真
Kowa Six MM + Kowa 85mm f2.8 + Pro160NS

スキャン : EPSON GT-X980

 

今回のフィルム

 

 



Kowa Six MMが仲間に加わった!

こんにちは、キムです。
 
先日、よく行く写真屋さん(また今度紹介しますね)で、カメラ好きのおっちゃんと知り合いました。
そのおっちゃんはその昔、富士フィルムに勤めていて、かなりのカメラ好きだそう。今はすっかり引退なさっています。
それで、そろそろ「終活」だとなったらしく、カメラの整理が始まったそうです。
ところがどっこい、カメラの多いこと、多いこと。ちょうど僕と会った時処分に困っていました。
それで、「売る値段よりも高く買います!」と言ったところ(それでもお店で買うより断然安いから)、タダで譲ってくれました笑。
忍びないのでお返しはしましたが笑。
さて、頂いたカメラがこちら!
 
 

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Kowa Six MMです!可愛い。
初代Kowa Sixにミラーアップと多重露光の機能が追加されたモデルですね。黒モデルはあんまり見かけなかったので、ちょっと嬉しいです。
 

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やっぱり黒塗装されているモデルなので、塗装ハゲがところどころ目に付きますね。
聞いた話によると、おっちゃんは山に持って行っていたようなので、そりゃ一部ハゲちゃいますよね。
それでも、塗装ハゲ以外は気になるところはなかったです。やはり古いカメラなので、チリやホコリはどうしても入っていますが、気になるレベルではありませんでした。
 

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Kowa Sixと言えば、やはり縦長のシルエットですよね。
うーん、長くて可愛い笑。
6x6や6x7で有名なカメラには、ハッセルやブロニカ、マミヤなどがありますが、どれもレンズからボディにかけて伸びている横長ですよね。
僕は天邪鬼なので(笑)、王道に行きたくなく、Kowa Sixは昔から選択肢の一つでした。なのでこの出会いに感謝していますし、運命だと思っています。
 

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頂いて驚いたことに、交換レンズ付き笑。55mm広角1本と、150mm望遠が1本。
さすが、昔フジに勤めていただけありますね笑。
使い分けも楽しみです。ただ、交換レンズ重いんですよね笑。
530gの標準レンズよりもはるかに重くて、望遠レンズが675g、そして使いやすそうな広角レンズにいたっては725g!笑
 

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長さもこんなに違います笑
広角付けている時、重心がかなりギリギリ真ん中からボディ寄りみたいで、ちょっとでも当たると「こてっ」と言ってレンズ側に倒れるんです笑。
これめっちゃ好き笑。
 

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こてっ

 

85mm標準は35mm換算で、46mm相当なので、結局その軽さや大きさと相まって使いやすいんですよね。宝の持ち腐れにならないよう使っていきたいと思います。
 

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説明書までついていて、おっちゃんのマメさが伝わってきます。
Kowa Sixって検索しても情報少ないんですよね…
今後の記事が少しでも気になっている方の助けになれればと思います。
 
まずは標準レンズを使いこなせるように頑張ります。
次は試写編です!
 
 

フィルム写真好きの大学生がどうやらタワゴトを抜かしている様です。

ごあいさつ

はじめまして。キムと申します。

フィルム写真を始めて2年が経ち、その頃は想像もしなかったような今があります。

 

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初めてのフィルムで撮った写真1
現在、僕の周りにはフィルム写真を楽しんでいる大学生の友人がいっぱいいます。
とっても面白いことに、みんな銘々に楽しみ方が違います。それがブログにまとまっているだけで単純に面白いなと思いました笑。
なので、友人である僕以外の人間がたまにこのブログを書いたりします。彼らの方が写真上手いので悪しからず笑。
 
そして日本ではフィルムが着実に絶滅に向かっています。そのためフィルムの記録自体、価値のあることだと思っています(記録媒体であるフィルムが記録されているのもなんだか皮肉ですけどね)。
 
また、フィルム写真を始めたいけど路頭に迷っている人がいるのを目にしてきました。少しでもそういう方のお助けができたらなと思っています。ちょっとは参考になる記事を書けたら、と。
 
最後に。フィルム写真が趣味なのを伝えると、しばしば「なんでフィルムなの?」と聞かれます。
これに対して、僕は答えをいつも窮してしまいます。
このブログが、その問いに対しての答えを考える場であり、そして棚ぼた的に答え自体になれば嬉しいなと思っています。
これが一番の動機です。
 

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初めてのフィルムで撮った写真2
自己紹介
改めまして、キムです。
2016年の11月、友人に推されてフィルムカメラを手に取りました。
MZ-5を友人から貰い、SIGMAの28mm f1.8を買いまして、フィルム写真ライフがスタートしました。
懐かしい笑。
そこからPentax SPにハマり、ブロニカに行き...みたいなことがあり、あっという間に2年が経ち、今に至ります。
カメラ遍歴はまたブログに書きますので乞おうご期待!
好きなフィルムはPortra160です。
 
このブログについて
このブログは基本的に、管理人のこの僕、キムが書きます。
が、上でも言ったように、僕のフィルム写真仲間が記事を書くこともあります。
いずれもこのご時世にフィルム写真を楽しんでいる酔狂な大学生です。良かったら大目に見て、読んで、応援してください笑。
 

ということで今後よろしくお願いします!

 

今回の写真について

Pentax MZ-5 / SIGMA 28mm f1.8 / SUPERIA X-TRA400